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<< コンプの功罪 >>


2002/2/24(Sun)

 先述の通り、最近のCDの歌声はコンプレッサーでツブしたものが多い。しかもほとんど残響はない。ツブすとは大きな声を抑えて小さな声を持ち上げることで全体の音の大小の幅を狭くするということ。こうすると音の強弱を雑に唄ってもある程度ツブが揃って聞こえる。
 微妙な音の強弱やビブラートを使わなくてもある程度まとまった録音になる環境が唄い手を甘やかし、そもそも残響を操る術を身につけるのを忘れさせてしまっているのかもしれない。それが主流になったおかげで巧い人たちまでそんな録り方になっているのは実に哀しい。


小谷隆


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