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<< カタルシス >>


2002/3/7(Thu)

  平静であることが美徳として説かれたのは過去の話かと思っていたら、今も喜怒哀楽の激しい人間は社会性に乏しい異常者と扱われ、わざわざそれを矯正するための心療内科なるクリニックまであるようだ。そこではいろんな種類の安定剤を配っている。
 感情の激しさは社会的なつきあいの障害になることもあるだろう。しかし泣いて笑って怒るのが人間ある。人間らしさを抑えて人間と付き合うとはいかがなものか。「涙は心の汗さ」とは青春ドラマのテーマソングだが、言い得て妙だ。カタルシスを欠いた人間こそいずれ破綻するのではないか。


小谷隆


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