2002/4/2(Tue)
楽曲のアイデアを形にするには二つのやり方があると思っている。その場の勢いで完成形まで書き上げてしまうか、さもなくばアイデアを頭の中で熟製し、しかるべき段階にまで来てから作業するかである。
元は圧倒的に後者の方が多く、しかも熟製の過程でボツにしたものも少なくなかったが、しょせんそこまでのアイデアでしかなかったと割り切る意味では好都合だった。
が、最近では発想の優劣もさることながら初動の勢いそのものも実は大事なモチーフであると気づいた。フレーズではなく勢いこそが音楽の土台になることもあるのだ。
小谷隆