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<< 失敗例の埃を払う >>


2001/12/1(Sat)

 病床では外界の刺激もなく250字コラムのストックは目減りするばかりかと思いきや、面白いように溜まっていく。縁起でもないがいま逝っても連載はしばらく続く。
 退屈さは内面を活性化させ、しばらく意識に上らなかったものにも光を当てる。多くは過去の失敗の残骸だ。そういうものを丁寧に取り出して埃を払ってやると、また別の用途に使えそうな気がしたりもする。時が未成熟だった頃に失敗したものの中には、現代なら大きな成功の種になってもおかしくないものが見つかる。若さゆえに潰えた恋が年を経て実ることもあるのと同じか。


小谷隆


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