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<< 「感動」研究を断念した理由 >>


2002/10/29(Tue)

 その昔、感動とは何かということを大真面目に研究したことがある。感覚が記憶にどう作用して感動なるものが生まれるのか徹底的に科学して客観的な法則を導き出そうとした。
 しかし同じBill Evansの「Danny Boy」を聴いても、涙する人もいればふと甘い記憶に浸ってほくそ笑む人もいる。そんな当たり前の事実が僕に研究を断念させた。感動とはまことに難解なプロセスなりと諦めたわけではない。感動とは主観の所作であり、その主観は個々の経験に依拠するもので、そこに普遍性などないと悟ったからだ。
 研究するよりまず自分が感動することが大事だと今では思う。


小谷隆


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