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<< 芸術の秋には春の歌を書く >>


2002/11/17(Sun)

 かの黒澤明監督は「酔いどれ天使」の真夏のシーンを厳寒の中で撮影した。いわく、「暑い時に暑そうな演技をしても当たり前すぎて面白くない」と。暑くない時に暑そうな演技をしてこそそのムキになった意識が画面に出て迫力が増すのだという。
 かつてここでも書いたが、真夏に真夏の詞を書いてもあまり説得力がない。失恋したての人に失恋の詞を書かせても説得力がない。その場にある人にとっては場の状況があまりにも当たり前すぎて、表現では捨象されてしまうのだ。
 ということで、芸術の秋には春の歌でも書こうかと思う。


小谷隆


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