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<< 妖しくも切なき花の盛りなり >>


2003/4/8(Tue)

 門出の季節。それを寿ぐように咲き誇る桜は今が盛りだ。今年は心なしか例年より花の数が多く映る。思い過ごしであればいいが、何しろ花の多い年はろくなことがない。
 花が増えれば実も種も増える。咲かせる花の多さは子孫繁栄に対する危機感の表れともいえる。桜は未来の危うさを敏感に感じ取り、たくさんの花を咲かせ種を撒き散らしているわけだ。
 そんな思いで眺めてみると、花は咲き誇るほど妖しく切ない美しさを醸し出す。道行く旦那衆に最後の色香をふりしぼって水揚げを請う熟年の遊女の媚びはこんな風だったのだろうか。


小谷隆


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