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<< マリモの春 >>


2003/4/29(Tue)

 まだ湖面に氷の残る北海道の阿寒湖で、越冬のために沈められていた展示用のマリモの引き揚げ作業が行われた。ビロードのような緑の球体は、この湖底に身を投げた悲恋の男女の愛が育ったものという伝説を裏切らない清楚な美しさをたたえている。
 マリモは文字通り「鞠藻」であり、小さな糸状の藻の塊。育つにつれて中が空洞になり、巨大化しすぎると自分の大きさに耐えられなくなって崩壊し、ばらばらになるが、やがてまたじわじわともとの美しい球形に戻っていくという。なるほど、男女の愛の象徴とされるに相応しい不思議な生き物だ。


小谷隆


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