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<< 猫の子一匹救えぬ身 >>


2003/6/10(Tue)

 川の土手に手製の紙箱。まだ眼もろくに開かない子猫が一匹。掌に載るほどの小さな躯から振り絞るようにミーミーと鳴く声は我が家のベランダにまで聞こえてきて、さすがに放っておくわけにもいかない。さりとて猫嫌いのいる我が家に連れ帰ることもできず、トレイに牛乳を入れて与え、毛布代わりに古いタオルを添えておいた。
 夕方、声が聞こえないのが心配になって様子を見に行ったが、もう子猫の姿はない。家に戻るとなんと隣家からさっきのか細い鳴き声が聞こえてくる。ほっと一安心だが、猫一匹救えぬ我が身が何とも歯がゆい。


小谷隆


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