2003/7/12(Sat)
幸福は想像力の産物である。昨日と今日の境遇を比べて今日が幸福だとか不幸だとか云々するのは極めて幼稚な発想だ。今ここにあって当たり前だと思っている何かを次の瞬間に失うことを想像し、その存在の有り難みを感じる感性こそがより高い次元の幸福をもたらす。
幸福はそれを甘受しているときにはなかなかその存在を認め難い。人はそういう当たり前な何かを失って初めて、結果論としてそれがあったことに気づく。流れ弾で命を落とすことのない平和な社会、間違っても餓死しない飽食な日常の中で、今いちど我が身の幸を祝福したい。
小谷隆