2003/9/2(Tue)
走り続けるのも大事だが、たまには心拍のリズムを変えなければ行き詰まることもある。そんな時は焦りから眼を背けてでも強引に歩みを止めてみる。だが走りながら考えることに慣れすぎてしまうと、いざ立ち止まって思い巡らしてみようとしても妙にそわそわして思考どころではない。安らかなはずの時間の中でも、焦りの残党にけしかけられた脚がじたばたと空回りして言い知れぬ疲労だけが鬱積していく。
それでもなお僕は静寂に身を閉じ込める。愛しい人が淋しいと悲鳴をあげようと、当面の答が出るまではここに篭り続けるだろう。
小谷隆