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<< ゆとりの中の虚脱感 >>


2003/9/27(Sat)

 いちばん手間ヒマのかかるものからふと手を離してみた。他の何かに仕向ける時間がたっぷり与えられたはずだった。しかし建設的なことでそこを埋めようとしても虚脱感が気力を根こそぎ削いでしまう。時間はだらだらと過ぎ、我が身と心が朽ち果てていく音さえ聞こえる。ゆとりを感じるはずがなぜか虚脱感に包まれる。時間的にも経済的にも最大の労苦であってややもすれば足枷にさえなりかねないことさえ、実はかけがえのないペースメーカーであったことに気付かされる。
 何も変わらない? とそいつは問いかける。馬鹿な。大いに変わった。


小谷隆


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