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<< 醜きこそ人の心なれ >>


2003/10/21(Tue)

 醜い心では人の心を動かすような音楽は作れないなどと奇麗事を言う人も世の中にはいるが、これまでいろんな人と一緒に音楽をやってきた経験上、むしろ人としていかがなものかと思うほどいやな性格の人の方が感動的な音楽を作るような気がしている。
 どれほど美しい心根にも必ずシミはあるものだ。そういう汚点を美点で隠すことなくすべてあけすけに出す、いわゆる「性格の悪い」人の方がある意味で人間らしいといえば人間らしいわけである。そういう人の音楽の方が人の心に切実に訴える正直さを持っているのかもしれない。


小谷隆


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