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<< 反骨の感性やいずこに >>


2003/11/21(Fri)

 連載を始めたばかりの頃のコラムを読み返してみたらずいぶん青臭い文章に映った。否、青臭いなどと感じる今の自分こそ忌むべきか。あまりに物わかりのいいおとなになり過ぎて、瑞々しい感性が生んだ反骨精神に拒絶反応を示しているだけなのかもしれない。たった2年で人はこうも変わるのか。
 歳を重ねると人は寛容か頑固かどちらかの極端に向かう。どうやら僕は前者のようだ。おかげで喜怒哀楽が確実にダイナミズムを狭めてきた。寛容の徳を身につけたと言えば聞こえはいいが、感性の主張のない平凡な男になってしまうのも哀しい。


小谷隆


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