2003/12/29(Mon)
この国では謙虚であることが美徳とされる。不言実行が格好よいとされる。能ある鷹は爪を隠すともいう。なるほど、できると口にしないで臨めばできなくても咎められることはない。できると言って臨んだときよりもできたときの賞賛は大きいだろう。できるなどと宣言しない方が得なのである。
しかし思えば謙虚さなどずるい逃げの手口だ。謙虚に振る舞えば周囲からのプレッシャーもない。いやそのぶん自分で自分にプレッシャーをかけるのだ、などと言い訳する人もいるが、そんなに厳しい自己を持っているなら堂々と「できる」と宣言すべきだ。
小谷隆