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<< 続・時代の断面を描くことについて >>


2004/1/13(Tue)

 現代の事象ばかりどれだけ描き連ねてみても今という時代を描いたとは言い難い。現代という時代を描くのであれば時代によって変わらない本質を突き止め、それが時代によってどう人の眼に映ってきたかという歴史認識が要る。
 たとえばここに白い紙がある。ある場所では青く見える。それはその場の光が青いからであって、紙が青くなったからではない。またある場所では赤く見える。それは光が赤いからであって紙が赤くなったからではない。その「青」と「赤」との差が時代の断面である。
 何よりまずは紙の白さを知らなければならない。


小谷隆


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